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現在までの歴代日本代表のセンターバックで最高の選手は誰か?という問いには、私は中澤選手を挙げたいと思います。そして、この選手ほど日本代表の活動をしていきながら、成長した選手もいないのではないかと感じています。というのも、プロとしての誘いが一切ないなかでブラジル留学や弛まぬ努力により、現在の地位を築き上げた選手であるからです。
 この選手の有名な話は当時在籍していた東京ヴェルディの練習生としての紅白戦で、三浦知良選手を削り、本気で怒られたというのがありますね(笑)生き残るためにそれくらい必死だったのでしょうね。ボンバーと言われたあの髪も自分を目立たせる為なのか、そういう気持ちを感じさせてくれる選手でした。
 私は当時、ヴェルディにいた時にスポーツニュースで存在を知りましたが、プレーを見たら、お世辞にも上手いとは言えませんでした(苦笑)でもそこから活躍し始めて、当時トルシエ監督がオリンピック代表も兼任していた時の代表選手に選ばれて、そこから本格的に日本代表としての活動が始まりました。
 そのままA代表選手としての活躍も期待された2002年の日韓W杯で代表落選という挫折を味わいます。W杯期間中のプレーシーズンマッチでトレードヘアーで合ったアフロヘアーもカットしてプレーしていたのを見ると、相当ショックだったのかなと感じましたが、そこからの成長ぶりが凄かったですね。
 日韓W杯が終わった後にジーコ監督になってから、コンスタントに呼ばれるようになり、2004年のアジアカップ優勝に貢献。そこから完全に代表からは外せない不動のセンターバックの地位を確保しました。高さを活かしての空中戦の強さは当時の世界の一流選手と比べても、全然見劣りするものではなかったし、懸念されていた足元の技術の低さも日を追う毎に安定感を増していきました。足が遅いとか言われていましたが、走り負けする部分はなかったと思います。というか、走り負けしないように努力を重ねてきた結果でしょうね。
 もう一度書きますが、中澤選手ほど成長して不動の地位を築き上げた選手はいないと思います。そして、現在の日本代表のセンターバックで中澤選手を超えている選手はいないと思います。だからこそ、一番ピークであった時にヨーロッパでプレーする姿を見てみたかったですね。

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